イベントレポート

出会って4秒フェス　1～3

出会って4秒フェス3

[your miscellany because tupper×ENTHRALLS×nuill&un cuento de hadas×ペロペロしてやりたいわズ。×BLANK DESTINATION×SUEZEN]

出会って4秒フェス2

[ランランランズ×the milky tangerine×ガール椿×the Loupes×SUEZEN]

過去のSUEZEN主催イベント

第１回目バンドなんてやめて国へかえろう

[カナタ×メガネカラッパ×psychic stoic technique×SUEZEN]

2014年7月27日出会って4秒フェス3

出会って4秒フェス3

パン屋の地下にライブハウスがあるという頭のネジが飛びそうな場所banquetにて開催されたSUEZEN主催イベント。
SUEZENがKUENAIをリリースした際にカングルワングルとともに大阪へ誘致してくれた恩人「your miscellany because tupper」を呼ぶために企画。くそ長い名前、くそ酒を飲むボーカル、くそ最高なライブ...と三拍子そろった最悪なバンドである。
岡山のBaamusic藤井氏の紹介によりENTHRALLSも参戦決定。異色の組み合わせに油を注ぐべくジャンルのバランスというものをぶち壊しまくるブッキングをスタート。快く応じてくれたヌイル、ブランク、ペロペロ。何が起こるかさっぱりわからないこのメンツをフロアの真ん中に置くという珍事を思いつき、実行。

イベント特設ページはこちら

1.ペロペロしてやりたいわズ。

フロアライブはバンド全員が中を向いて演奏するパターンが多いが彼女らは外を向いていた。客から目を離さずダンスを踊り続ける4人。挑戦的な態度をとりつつも、ステージの上で真摯に楽曲を完成させる。「名前だけ見て全員金髪の男のパンクバンドかと思っていた、女の子でびっくりした」という感想を何人かから頂いた。打ち上げでtupperボーカル増田の乳首が目に焼きつきPTSDになってないか心配だ（後述）

2.your miscellany because tupper

広島発上陸のtupper、どこから見ても、誰を見ても格好良い彼らはまさにフロアライブ向きのバンド。とにかく打数の多いしばきあげタイプのドラムに蛇のようなベースがのりあげ、大きな生き物のようにフロアを縦横。ボーカル増田は斧のような形の新ギターを振り回しながら鋭利なフレーズを重ね続ける。飲み込まれてしまう35分間。この日持ってきたCDは全て完売とのこと。打ち上げでボーカル増田が乳を見せびらかし乳牛としての才能を開花させ、多くの人間に感動とトラウマを与える。

3.SUEZEN

この日は新曲「諦める」を含める6曲を披露。床上手になりきれないわれわれは初夜のようなライブを敢行、会場の空気を意味不明なものにかえる。そしてまさかのアンコール。結成してちょろっとした時期にできた楽曲「ねくら」を久しぶりにやった。

4.nuill&un cuento de hadas

速い、速い、速い。ギラギラのギターを叩きつけられ怯むフロア、揺れる人たち。この日はモニターの返しと彼らの音量の相性が良くなく中に声がほとんど聞こえない状態でのライブだったとのことだが、それを感じさせない勢いのままファストな30分弱を味あわせてくれた。途中、ドラム氏が「ちょっと待ってくれ！」と倒れこむほどの速さだった。半年後、ボーカル茶山氏から「7月誘ってくれてありがとう。いやぁ、史上最悪のイベントだったよ。で、スエゼンはいつ解散するんだっけ？」とお褒めの言葉をいただく。

5.ENTHRALLS

前日のタワレコ広島店インストアでは小さめの音量で綺麗に楽曲を披露した彼ら、この日はキーボードの出力もかなり大きめの爆音ライブ。その中でもボーカル井上氏の声はかき消されず透明度を持ったまま客席の中に溶けていった。アップチューンの「シグナル」などで高まったところに投下されるミドルテンポな楽曲、そこにこのバンドの真意を見たような気がした。

6.BLANK DESTINATION

ボーカルが聞こえにくいフロアライブという環境でもボーカル語家の声は生き生きと響き渡っていた。タヌキやキツネのお面を被って演劇を交えながら演奏する「タヌキ」で客を自分たちの森に連れ込み、たくさんの言葉と情動をそこに置いていってくれた。そして、最後、あまりライブで演奏されなくなった名曲「笑っちゃうね」を演奏。「ようやく私は自由になりました。心解き放つ場所はここ」とサビで独白するこの曲に個人的に大いに心を打たれ、打ち砕かれ、この日は閉幕。