出会って4秒フェス3

イベントレポート

2013年11月9日 出会って4秒フェス2

パン屋の地下にライブハウスがあるという頭のネジが飛びそうな場所banquetにて開催されたSUEZEN主催イベント。
3月に東京でご一緒し、食事、釣りの話で意気投合したランランランズの新作を祝うために開催。彼らのレーベルメイトであるthe milkey tangerineも初来広してくれました。
なんとなくアルバムの作成を予定していたSUEZENメンバー、これを機に火が付きエンジニアの森下さんにパワハラ、モラハラを繰り返しながらアルバムを完成。3バンド合同レコ発のお祭り騒ぎとなりました。

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1.SUEZEN

この日は主催、レコ発にも関わらず1番目に登場したSUEZEN。前回のイベントの出演が2番目、今回が1番目、次は0番目?このまま行くとSUEZEN主催にはSUEZENがでなくなる可能性もありますね。

この日は「金色」など古い曲も交えつつ、アルバムに入っている曲を中心に披露しました。40分のステージがあっという間に感じられました。お客さんの「早く終わって次行こうや」という目線が効いたのかもしれませんね。

2.the milkey tangerine

主催の渾身のライブにより、会場の温度は冬期のモスクワくらいに達しておりました。その中、セーラー服を来た柳田久美子さん(××才)が登場、東京にて活動中のポップバンドthe milkey tangerine。

「出会って4秒フェスってどういう意味ですか?」というMCにより凍り付く会場の男子達を軽快に揺らすべく鳴らされた「渋谷買物構想曲」。一度聞いただけで耳にタコができるような素晴らしいフレーズが盛り込まれたキラーチューン、この曲の最後の振り付けでは楽しそうに応じるお客さん、恥ずかしそうに応じるお客さん、何故かステージを睨みつけるお客さん...僕らに人間の多様性を教えてくれました。

3.ランランランズ

非常にコミカルな風貌の3人が時に楽器を放り出しながらお送りする35分間のショー。

今回のアルバムの楽曲を3ピースならではのパワフルなアレンジで演奏、教育テレビの歌のお兄さんのような笑顔のVo.トッシーさん。東京で観たライブもまた格別でしたが、それを上回る3人の演奏。

ピースフルな空気の中、投下された新曲「バナナ」。こちら、楽曲だけではなく本物のバナナも投下され、banquetの床はまるでマリオカートのコースのような危険地帯に。

本格的な冬の到来を前にコート姿も目立つ広島でしたが、彼らが南国を連れてきてくれました。

4.ガール椿

主演映画トムソーヤーとハックルベリーフィンは死んだ関連のライブ出演を終え、二ヶ月ぶりの広島ライブ。

Vo.立木さんの長い説法が入る音源未収録の新曲からスタート。まだこの時点ではメンバーの呼吸がすこしずれてるような感覚を覚えました。

「近未来」など定番曲を聞かせ、聞き覚えのあるイントロが...

10分の名曲「反抗期のオルフェ」!!!この頃、この曲は広島では滅多に演奏されず、県外のライブでばかり演奏されておりました。歓喜の怒号が多数上がる会場、所構わず踊りだす人々。僕は嬉しさのあまり横で見ていた友人とハイタッチをしました。

5.the Loupes

記念すべきレコ発イベントのトリをお願いしたのはthe Loupes。
仕事の関係で3人での登場の可能性もありましたが、無事メンバー揃って4人での登場。

普段は高校の部活の部室内の会話と似た空気を醸し出す彼らですが、高校球児の涙と同じくらい清い楽曲を披露してくれます。

この日披露された新曲「グレイトサツマイモ」、「何かしでかしたい夜は君の料理が食べたい」というフレーズは一度きりしか聞いた事がない人もキッチンに立つ度に思い出したことでしょう。

パン生地のような暖かい気持ちに包まれながらイベントは閉幕。
この日、打ち上げ後に彼らと公園へ。ドラムの人が寝たのでみんなこっそり帰りました。

2013年9月1日 出会って4秒フェス

台風が見事にすれすれの所を通って広島を回避した9月1日、club borderにてSUEZEN主催「出会って4秒フェス」が産声をあげました。
「出会って4秒で好きになったバンド」をテーマにドチャクソによいライブをしてくれる4組に出演を依頼。
異色の組み合わせによる一夜限りのカーニバルが開催されました。

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1.はこモーフ

いきなりゲストのはこモーフからライブがスタート。アルバム明日からがんばるツアー以来の2年ぶりの来広ライブ。
ステージ上に登場した珍妙な形の赤いギター。あの独特な形状が目に入った瞬間に二年前の皆が笑顔になったライブを思い出しました。

前回のアルバムから「もっとちょうだい」などのポップソングを披露、ハードなイントロのリフから綺麗なメロディーラインが溶け出し客席が少しずつ熱を帯びて行きます。
この日発売だった開場限定シングル「どっかーん / キテレツ昆虫記」も両曲つなげて演奏。アレンジがひねくれあげているインパクト大の楽曲「どっかーん」、歌詞がストレートに飛んでくる「キテレツ昆虫記」振り幅のあるこの組み合わせ、ライブでもCDでもとてもよいものでした。

はこモーフのライブにかかせない「村に平和が戻ったよ」では客席全体が楽しそうに揺れる。打ち上げでは挫・人間のメンバーが「すごいタイトルですね。どういう意味なんすか」と話しかける場面も。

ラストは前回の広島公演と同じく「手のなる方へ」。タタッタ、タタッタと会場全体で広がる手拍子。重なるメンバーのコーラス。
1バンド目からゲストというのは一つの冒険ではありましたが、はこモーフは最高のイベントスタートをきってくれました。

2.SUEZEN

お肉屋さんのコロッケみたなライブを披露しました。
僕ら、ひそかに燃えまくっておりました。

3.いったんぶ

転換中にサングラスをつけ客席をじっと見つめるボーカルコテさん。それを面白そうに眺めるお客さん。
突然鳴り響くグロテスクなギターリフ、「MIMIZ」から演奏開始。ワンコーラス後、この日のライブの中で最大の音量になった爆音ハードコアタイム。

客席に降りるコテ氏、謎の踊りを繰り広げるギターべべべ氏。言うなら「ゾンビランド」。ゾンビのように踊る前方の客達。

このあと、記憶が飛ぶほどの凄まじいライブがありました(こう書くしかないのである)

いったんぶが会場を隅々まで爆破、何人かのお客さんは「もう疲れたよ...」と座っておりましたね。
主催者の独断と偏見でこの日のベストアクトを述べさせていただきますと、彼らでした。

3バンド目ではありましたが、納得のアンコール。爆破されつくした会場に再度火をつけて帰って行かれました。

4.ふるきよきじだい

いったんぶのライブ後に荒野となったライブハウス、このタイミングでの彼らの登場、なにがおこるかわかりません。
メンバーの上京のため3月に解散するも、深夜バスに揺られながら何度も復活する彼ら。夏はサイコツアーと題して多数ライブ出演を敢行、毎度化け物バンドたちと共演してきました。

ボーカルはらだまんぞうの突然の一人芝居(今回はボクサー親子。会話中にやたらサラダを食べる子どもとそれを叱る親)を交えながら、30分の持ち時間で16曲披露!
彼らのライブをはじめて見た人の頭の中には沢山のクエスチョンマークが浮かんだかもしれません、忘れられない傷を負わせてくれます。

最後はサイコツアーで発表された新曲「サイコ」。まんぞうが同じ詞を繰り返す中、静かに淀んでいく演奏陣...突然の暴発。コードの外側で鳴るようなギターフレーズを浴びながら全身で歌唱するまんぞう。

先ほどまで笑ってたお客さんをぽかーんと置いてけぼりにしながら颯爽と去るメンバー達。会場の空気がさらに濃いものになりました。

※ちなみに、ふるきよきじだいのドラムはこの日の打ち上げの会費をJCBギフトカードで支払いました。

5.挫・人間

今回のメインアクト挫・人間。初の広島とのことです。

無音の中、ステージ上に現れる4人。いつものあの曲からライブが始まります。
6月にリリースされたアルバムの1曲目を飾る「人類」。リズム隊が生み出す強靭なグルーヴの上をひょいひょいと飛んで行くボーカル下川氏。

「タマミちゃん」「ピカデリーナ受精」などのアップテンポな楽曲で舌をヘリコプターのように回転させる下川氏。先ほどまでの濃いライブの疲れを忘れて踊らされてしまうお客さんたち。

「うったまがった節」ではイントロの無音をCDよりも長くとり、より緊張感のある始まり方に。
振り幅のある楽曲達が見事に再現されたライブは完成されたショウのようでありながら、スピーカーからはしっかりと人間の匂いも漂っておりました。

最後は「天国」。MCで歌詞について言及する下川氏。飼い犬の事を歌った歌とのこと。僕はこの曲の最後で涙が出てしまいました。

アンコールではオナニーについて言及する下川氏、頷く男性客。そこからの「もう四日もしてない」。

「体力温存のためアンコールは一曲にしよう」という話がステージ裏でメンバーから出ていたことを話す下川氏。しかし、最後にもう1曲追加で演奏。
ライブでは滅多に演奏されない「サラバ17才」。とんでもなく恥ずかしく、とんでもなく純真な表現がそこにはありました。突き抜けるようなギターの音を残して、この日のイベントは閉幕。


写真はおつりボックスに書かれた落書き。
制作者はこの日のお客さんいもこさん、SUEZENドラムの幸子です。

出会って4秒フェス以前のSUEZEN主催ライブ

第1回目バンドなんてやめて国へかえろう[カナタ×メガネカラッパ×psychic stoic technique]

第2回目夏真っ盛り[大森靖子×月曜日のユカ×SUEZEN]

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